子どもの発達と感覚統合

 感覚統合の理解に役立つ一冊、発達・感覚統合の概念を理解する為の一冊。しかし敷居は高い。
 神経と発達の観点から子供の課題を解釈できる一冊を理解できれば講習会などに参加する必要はほぼありません。
 しかし、内容が困難さから本書を読んでからいくつか講習にでて本書の意味合いを理解できるようになると思います。

内容

 作業療法士Ayers氏の感覚統合の和訳書
 医学、発達学的視点から感覚統合及び感覚統合療法について詳しく記載されているものの和訳の困難さ故か誤字や不思議な文章が目立つのが気になります…。

 中枢と感覚の結びつき、各種感覚統合課題、年齢における感覚課題などが記載されており、専門職は明日からの臨床に活かすと言うよりは概念的理解に役立つ一冊だと思います。


PT・OT・ST向け度

 専門職者にとっては、十分に理解できるレベルの一冊であり、感覚統合がなんたるかを理解する上で十分な一冊。
 ボリュームはすこし多めで、文章の観点からも理解には読み込みが必要かと思います。
 一冊を手にする前にわかりやすい一冊を手にして臨床を経てから読むことで理解が促進されるかと思います。

 私達は感覚統合学会等の研修会への参加が地域的にも難しいため、独学で感覚統合を実施しております。その独学のベースの教科書として、本書を用いております。
 要するに……私共からすればバイブルです。

一般保護者向け度

 ハードルは高くオススメできません。感覚統合ってどんなもの?家庭でも実践できるものはどんなものがありますか?と言う話としては内容が難解であると思います。
 一般の過程で実践できるレベルや全く療育や感覚統合について初めての方には下記の一冊をオススメします。

学校・保育関係者向け度

 学校・保育関連の施設においてもここまでのレベルは必要ないかと思います。しかし、発達障害に対して理解、研究をしたいと言う方には挑戦しても良い一冊だと思います。
 特に分析や具体的訓練方法と言うよりは、概念・概論の内容になるので即時実践できる一冊とは言い難いです。

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